海外留学が自分探しに有効なのはなぜ?

海外でのカフェでのバイトで遠慮なく自信を持って議論し合う同僚ら、マネージャーとの敬語のないフランクな付き合い、見ず知らずのお客同士が自然に愉快会話を楽しんでいる、といった日本とは異なった日常に直面し、あなたはどのように感じるだろうか?良い悪い?居心地いい、悪い?どうしてそう感じるのだろう?

海外での自分探しが有効な理由は、価値観、生活習慣の異なった人たちに囲まれ、新鮮な経験に身を置くという条件で、日頃見えにくい自分の心理的パターンを見つめ直すことが容易となる点にある。大人になるにつれて避けがちな新しいこと、慣れないことに日々遭遇し、チャレンジがもたらされる機会が多く、自分の中に隠してきたネガティブな感情に対面せざるを得ない状況になる。ネガティブな思いが悪いのではない。どのようにそれに対応してゆくのかという自分との付き合い方に注目し、問題を見つけたらよりよいものに変えてゆくことが可能。

海外に暮らしても、日本に暮らしていた時と同じ視線、行動、思考、感情パターンで生活するのでは自分探しの成果はあまり得られない。

海外での自分探しの第一歩は、周りの人たちと自分との「違い」に気がつくこと。単に違うから嫌い、自分が正しい、理解できない、面倒くさい、羨ましい、って思うだけじゃなくて、どうして違いがあるのか考えてみよう。そして、自分がその土地で生まれたらどんな風に生きているのかなって想像してみて。育った環境が違ったら自分も違った価値観、言動をとっているのだろう、と気がつき始め、今の自分がどのように作り上げられてきたのかがより理解出来始める。自分という独特のエネルギー体として生まれ、特定の環境に放り込まれ、限られた価値観、心情、常識の中で育ち、選び選ばされ、今の自分になってきたんだ。

自分探しの旅の鍵となるのは、感情の動き

無意識に反応する感情は、過去の経験や無意識の自分の信条や価値観等によってもたらされることが大半。まずは自分の感情の変化を意識しよう。普段意識して落ち着いた心の中心を見つけておくといい。感情が反応した時は、感情に流されて怒り、悲しみ、他人に当たるといった安っぽいドラマを続けるのではなくて、一体どのような理由がスイッチとなり感情を動かしたのかを探るように癖づけてゆくといい。他人の言動に対して反応するのは過去の記憶からの場合が大半。言われた言葉そのものよりもその人の意図を汲み取るようにすることで過去から自分をフリーにでき、無意識に作動する防衛反応(すぐにカットなったり不安になる)を自分でコントロールすることができる。

周りとの違いに対して自分がどう感じるのかを掘り下げよう。言葉の通じないもどかしさ、バイト先でのお客の態度の悪さ等に直面し、浮かび上がってきた自分のネガティブな反応、(怒り、ふてくされ、不平、言い訳、合理化、自己嫌悪、悲しみなど)を無視しないで、その理由を探る。全ての言動には理由が必ずある。大半は無意識に日本社会や家族から取り入れてきた信条や常識が基盤となっている。

そんな風に感じては駄目だとか、そんな考えをするのは良くないといった理由で自分を拘束しすぎてない?どんな感情や思いが湧き上がってもちゃんと耳を傾けよう。ポジティブ、ネガティブ両方に耳を傾けること。特に怒り、悲しみといったネガティブな感情は、何かしら目を向けるべきことがあるっていうサイン。特に困難な状況やチャレンジに直面する機会こそが自分探しにとっては宝。チャレンジを辛いといって投げ出さないで、自分になってゆくための絶好の機会だとポジティブにとらえよう。

日本人は感情を抑えるように幼い頃から訓練されてきたから、まず、感情を解放することはとても重要。やはり人前ではネガティブな感情の解放は避けるべきなので、ポジティブな感情のみを解放しよう。特に西洋では思い切り笑うことが可能!楽しかったら子供の頃のようにお腹から笑おう。ちなみに第六感を感知する際は不安と似たような感覚を覚える。「胸騒ぎ」といったもの。だから過去の記憶や信条に振り回されていつも不安な状態でいるうちはそうしたサインに気がつくことは難しい。ネガティブさを押し殺そうとするとポジティブも押し殺してしまうことになるから、世の美しさを感知する力も失われる。

ネガティブ感情に振り回されないコツ

自分との付き合い方を変える。まずは自分に責任を持つこと。感情が動くのは周りの人や出来事はトリガーでしかなく、スイッチは自分の中にある。ということは、自分でコントロールできる。先にも書いたけど、心の中心を見つけておくことで、そこからズレた時に気がつきやすい。ネガティブな感情を抱いている自分をキャッチし、コンセントを抜くようにその感情から離れること。それは、感情を押し殺すこととは違う。そして、その感情を感じながらも感情に振り回されないよう自分から離れた公平な視線で自分を分析する。大抵のネガティブさは防衛反応。過去に嫌な目にあったり失敗した経験から無意識に反応している。無意識を意識化し「攻撃されてないから大丈夫」「失敗から学べば成功!」というように自分に納得させる。

これをマスターするには時間がかかるが、今後の人生の強力な武器となることからも是非とも身につけていってほしい。また、「恥ずかしい」という日本特有のネガティブな感覚が成長と自由をどれだけ阻んでいるのかを理解し、それに立ち向かって変えてゆくことが国際人となり成功してゆく大きなステップとなる。更に失敗した時とかって、日本では落ち込まないといけないようなプレッシャーがあるけど、海外では立ち直りの早さがコツ。西洋人にはにっこり笑って「指摘してくれてありがとう!」ってポジティブに反応することで物事はすんなり進みやすい。女優訓練だと思って。女優はいつでも気持ちを切り替えないと仕事にならないでしょ?(ポイントは、状況や相手によって柔軟に対応できるようにすること)

自分がネガティブになっていることに気がつくことは初めは難しいから、他人の反応を利用するといいかも。それには周りに敏感になることが必要。愛情を持って直接指摘をし合える自分探しメイトを持つことは理想的。

自分探しを深めると自分は当然のこと、他者、更には社会をより深く理解できるようになり、洞察力が驚くほど深まって直感が働き始めるといった急激な進化を身を以て感じることになる。

Ryoko Spencer